希望を抱き続けて
佐渡総合病院(事務)佐渡支部支部長 川原 隆太郎
 組合の大会が終了したその日、帰路の途中午後5時56分発生した「中越大震災」。佐渡支部では、翌日の「病院祭」を控え準備を終えた時間帯でした。当初は、大変なことが起きたことは分かっても、現状が分からず、テレビ・ラジオでの情報を収集することしか出来ずにいました。
 佐渡病院は、平成八年に「災害拠点病院」に指定され「災害時救護活動マニュアル」が作られていました。主に近隣の災害が想定されていますが、医療救護班の派遣の項目もあり、今回はこの項目にそって支援派遣活動が行われました。

 実際の災害は想定通りにはならないことが多いのですが、今回のいろいろな反省点を出し合い今後に役立てるために、11月25日に応援に派遣された方々による「震災支援参加報告会」を行いました。また、院内便りでも服部院長より「災害時の心構え」と「災害拠点病院に何を求められているか、今後再点検し準備をしていく」ことが周知されました。
 実際の参加者の感想にも「非常時いかに冷静に行動できるか、視野を広く持つ必要性」「日頃からの備えの重要性」「病院機能維持としてライフラインの確保の重要性」等々が上げられました。
 総じて災害時に「災害拠点病院」に求められていること、医療機関としてなすべきこと、医療人としての行動、個人としての判断・行動をマニュアル化し思考訓練、行動訓練を折に触れ実施する。そのことが、非常時マニュアルにない体験をした時に正しい判断ができるかどうかにかかってくると思われます。

 今後も「ありえない」ではなく「あるかもしれない」の心構えで備えをすることが大切だと痛感しました。
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