夏といえば、海、花火、キャンプ、ビール(?)楽しいこと満載の季節です。でも、暑い、体がだるい、食欲がでない、寝苦しいなど体の不調が現れやすい季節でもあります。よく耳にする「夏バテ」という言葉。経験のあるかたも少なくないと思います。今回はこの夏バテについて、食事の面からお話させていただこうと思います。

Q.夏バテとは?
 実は夏バテにははっきりとした定義はないのです。「なんとなく体がだるい・重い」「食欲がない」など特徴的な症状を総称して夏バテと呼んでいるのです。

Q.原因は?
 これらの原因は主に三つあります。
(1)体内の水分の不足
 気温が上昇してくると体温も一緒に上昇し、それを下げようとするために知らず知らずのうちに汗をかく量が増えていきます。これに気がつかないと、だんだんと体内の水分が減っていき体に異常が現れてきます。

(2)暑さによる消化機能の低下
 夏の暑さによって胃腸の働きが悪くなり、うまく栄養を吸収できなくなってしまいます。これにより体に力が入りづらくなります。

(3)外の暑さと冷房による温度差
 冷房の効いた室内から外に出たとき、一瞬クラッときたことはありませんか?温度差に体がついていけなくなったときに起こりやすい症状です。

Q.予防・対応策は?
 適度な水分補給が必要です。暑い日には、少し外で作業をするだけでも二〜三gの汗をかくといわれています。汗として出ていく水分はしっかりと補わなければなりません。しかし、ここで注意しなければならないのが「冷たいものを一気飲み」です。胃腸は冷えることによって働きが低下してしまい、夏バテまっしぐらになってしまいます。初めに常温の水やお茶を少し飲んでから、冷たいものをゆっくりと飲むことをおススメします。
  また、暑い夏に冷たいビールなんて最高ですが、アルコールを分解するためには水分が余計に必要になってしまいます。夏バテを感じてきたらアルコールは控えめにした方がよいでしょう。


 最後に簡単なレシピを紹介したいと思います。
 @めかぶ・納豆・長いも・オクラなどふんだんに使ったネバネバそばA
豚肉のたっぷりしょうが巻き―おススメです。
 水分・栄養補給をしっかりとして楽しい夏を過ごしましょう!

上越総合病院 管理栄養士 山澤翔太