現在までのところASD(急性ストレス障害)・PTSD(外傷後ストレス障害)を完全に予防する方法は確立されていません。ASD・PTSDへの基本的な対応としては自然寛解の促進と尊重が挙げられます。そのためには被災者に対する心身両面での安心感を持ってもらうために、安心できる環境の整備が必要となります。環境の整備にはもちろん衣食住などの生活環境の改善もありますが、被災者が安心して自身の体験を受容し乗り越え、自然寛解を得るためのサポート体制の構築も含まれます。
被災者が自らの体験を振り返り語る事は自然寛解のためには重要な事の一つになります。そのためには、支援者は被災者が安心して安心して自身の体験を語れる場を作り、その体験を聴き、それをありのままに受け入れ共感的に受け止める様な傾聴が必要となります。
この際に支援者は体験を無理に聞き出したり、話す事を強要したりは決してせず、被災者が自身のペースで語りたい内容を語りたいように語ってもらう事が重要となります。被災者が語れない場合でも、被災者に寄り添い、「気にかけている」という支援者の態度を表す事が必要です。また、被災者自身の精神状態が必ずしも異常な状態ではなく、ある面においては正常な状態であることなどをきちんと説明する事も不安を軽減させ、安心して過ごしてもらうためには必要になります。
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