介護老人保健施設きたはらは平成11年に開設され今年で10周年を迎えます。
施設がある十日町市は県内でも有数の豪雪地帯であり、山あり、田んぼありと自然が豊かでのどかな地域です。そんな地域柄もあり、冬場の越冬入所や、農繁期の入所・通所希望が多いのが特徴です。
もし入所中に具合が悪くなっても併設されている中条病院、中条第二病院と連携をとりながら利用者の健康状態や生活をサポートしています。
当施設は大きく分けると入所百床と通所リハビリテーション(以下デイケア)20人がありま
す。
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入所では、病気やけがなどで障害が残ってしまい、「今の状態だと家では難しい」「自宅での生活が心配」という方の食事、入浴、排泄などの日常生活のお世話やリハビリを行い、『家庭復帰』を目指しています。
リハビリでは個々にあった「生活の動作」の練習や、安全に施設内生活が送れるようにベッド回りの環境調整等も行っています。また、体操やレクリエーションで体を動かす機会を設け、ベッドで寝ている時間を少なくするよう心がけています。
利用者の多くは「体を良くしたい」「歩けるようになって家に帰りたい」「今すぐにでも家に帰りたい」と願われます。とはいいつつも八十歳、九十歳、百歳のご長寿の皆さんです。すべての方が家庭に戻れるというわけではありません。でも、ご家族の不安に対して家族指導や外泊、訪問などを繰り返し行うなかで、家庭復帰が可能となる方もいらっしゃいます。
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また、当施設では認知症高齢者を多く受け入れています。認知症を抱えた方には特に一人ひとりに合わせた関わりを持つ時間が大切で、利用者と職員の笑いの絶えない空間を目指しています。
認知症ゆえに記憶が保てなくなることもありますが、「その一瞬一瞬でも楽しく過ごしてもらいたい」という職員の思いから、中庭の模様替えをし、花や野菜、魚沼産コシヒカリの苗も植えたりしています。花を見ては「きれいだね、私は赤いのが好きだ」と言ったり、稲穂を見ては「いっぱい穂が付いたね、もうあの苗は刈り取らんといけない」など、明るい話題を提供できるように心掛けています。
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デイケアは、介護予防を目的とした方や家族の介護の中で過ごされている方が利用されています。「一人では出掛けられない」「日中を一人で過ごしている」「ずっと自宅で過ごすためにリハビリを頑張りたい」という要望を持つ方が集まっています。
デイケアでは家族の方の介護負担が軽減し、利用された方が楽しく健やかに過ごせ、「また次回も通いたい」と思えるような場所作りを目指しています。
中越地震後デイケア室が病棟として使用され、しばらくデイケアを中止していた時「私を見捨てたんじゃないでしょうね?」と利用者から毎日電話がかかってきたことがありました。入院された方からは「早く退院してデイケアに通いたい」「体操すると体が楽になって助かる」と言っていただいたりして励みになっています。
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介護老人保健施設の役割は入所中の生活をサポートし、身体機能を維持・改善することです。
その方が歩んできた人生を尊重し、その方らしい生き方の手助けがちょっとでもできたらと思っています。
また、施設での生活は利用者にとって家庭生活と異なることが多く、集団生活によるストレスも多いと思います。私たちも家庭生活と同じ環境を作ることができず、利用者の皆さんにはご迷惑を掛けてばかりです。
私たちが日ごろ心掛けていることは何か特別なことではなく、ささやかな心配りやちょっとした会話をすることです。すると、ほんの少しのことで「ありがとう」の笑顔をいただけます。そうした、ちょっとしたことの積み重ねでお互い優しい気持ちになれると思っています。
介護老人保健施設の役割は入所中の生活をサポートし、身体機能を維持・改善することです。
その方が歩んできた人生を尊重し、その方らしい生き方の手助けがちょっとでもできたらと思っています。
また、施設での生活は利用者にとって家庭生活と異なることが多く、集団生活によるストレスも多いと思います。私たちも家庭生活と同じ環境を作ることができず、利用者の皆さんにはご迷惑を掛けてばかりです。
私たちが日ごろ心掛けていることは何か特別なことではなく、ささやかな心配りやちょっとした会話をすることです。すると、ほんの少しのことで「ありがとう」の笑顔をいただけます。そうした、ちょっとしたことの積み重ねでお互い優しい気持ちになれると思っています。
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(介護老人施設きたはらスタッフ一同) |
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昨年の通常国会で「介護従事者等の人材確保のための介護従事者の処遇改善に関する法律」が成立された。低賃金、過密労働による介護職員の離職が大きな問題となった。必然的に介護を受ける側も十分なサービスを受けられない環境が生まれる。
夜勤業務の負担、地域格差、介護職員のスキルアップ等が評価され、人員を確保するための介護報酬がこの四月に小幅な改定となるが、今後も改善が求められている。
社会的貢献ややりがいを求めて介護の現場に飛び込んだ人たちが、思い半ばに離職しない介護の現場が一日も早く訪れて欲しいものである。
昨年の通常国会で「介護従事者等の人材確保のための介護従事者の処遇改善に関する法律」が成立された。低賃金、過密労働による介護職員の離職が大きな問題となった。必然的に介護を受ける側も十分なサービスを受けられない環境が生まれる。
夜勤業務の負担、地域格差、介護職員のスキルアップ等が評価され、人員を確保するための介護報酬がこの四月に小幅な改定となるが、今後も改善が求められている。
社会的貢献ややりがいを求めて介護の現場に飛び込んだ人たちが、思い半ばに離職しない介護の現場が一日も早く訪れて欲しいものである。 |
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