|
高血圧は名前の通り、血圧が高い状態のことを言います。目安としては上が130oHg、下が85oHgを超えている場合です。症状が分かりにくいことも特徴の一つです。
高血圧症は、原因が一つに決めることができない本態性高血圧症と他の病気や薬などによって引き起こされる二次性高血圧症の大きく二種類に分けることができます。八割の方が前者の本態性高血圧症といわれています。
原因が一つに決められないというのは、遺伝的なものから環境的なもの、例えば食生活や運動などの生活習慣に至るまで、様々な要素が絡み合っていることをいいます。
|
|
高血圧をほうっておくと動脈硬化が進みます。そのため、血管にコレステロールが溜まりやすくなり、血管が狭く、固くなります。水道のホースを想像してみると分かりやすいと思います。血管が狭くなればなるほど、固くなればなるほど、血液を押し出すための圧力が必要になります。これが高血圧の状態で、まさに悪循環というわけです。
結果的に血管はつまりやすく、破けやすくなります。部位によっては、最悪の場合、直接死に至ることもあります。また、死に至らなくとも、本人が気づかぬうちに徐々に内臓を蝕み、様々な病気を引き起こす要因となります。
|
|
動脈硬化を改善する、または起こりにくくする治療を行います。一時的に血圧を下げるための治療ではなく、今日、明日、明後日と、これから先のことを視野に入れた治療となります。
大抵の方は本態性高血圧症です。そのため、生活習慣などは、改善する余地はありますが、遺伝的な要素に対しては、薬でしか対処できません。また、動脈硬化がある程度進んでしまうと、薬なしでは治療が困難となります。そのため、一時的に血圧が下がり、安定した状態が続いたからといって、自己判断で薬を減らしたり、やめることは非常に危険です。
急にやめてしまうと、血圧がいっきに上がることがあります。そしてなによりも危険なのが、上がってしまった血圧を下げようとして、慌てて薬を再開することです。今度は逆に血圧がいっきに下がる場合があります。血圧がいっきに下がることで、血液を押し出す力が足りなくなり、血液が体の隅々まで行かず、最悪の場合、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こすことがあります。服薬に関しては、必ず医師にご相談ください。
|
|
一日の中でも血圧は変動します。大抵の場合、朝は低く、活動量の増す日中に高くなる傾向があります。しかし中には、朝に血圧が高い人がいます。このような人は要注意です。起きたばかりの時は、血液がドロドロして流れにくくなっているため、更に血圧が高いということは、血管が非常につまりやすい状態であるといえます。そのため、血圧は定期的に朝(起床後30分後)、晩の2回測ることをお勧めします。自分自身の傾向を知ることで、医師に相談し、より適した治療を受けることができるのです。
|
|