五月病とは、大学の新入生や新社会人などに主にみられる精神的な症状の総称です。その主な症状は、意欲の低下、不安感、不眠、頭痛、イライラ感、めまい等があります。これらの症状は通常1〜2カ月の間に和らぎますが、長引くとうつ病に進行するおそれもあります。
入学、入社、異動と、4月は多くの人が新しい環境に飛び込んでいく時期です。そこでは当然新しい環境に適応できない人も出てきます。そのような人たちが五月の連休明け頃よりうつや無気力状態を示すことが多くあり、このような名称で呼ばれるようになりました。
この五月病の契機の一つとして考えられるのが、新しい環境における「期待」と「現実」とのギャップです。これは、環境そのものが本人の期待していたものから程遠いものであったために起きる戸惑いという面、また、環境の中で自分が果たせると期待していた役割と現実とのひらきに悩まされるという面との二つがあります。 |