ご出身は
 五月病とは、大学の新入生や新社会人などに主にみられる精神的な症状の総称です。その主な症状は、意欲の低下、不安感、不眠、頭痛、イライラ感、めまい等があります。これらの症状は通常1〜2カ月の間に和らぎますが、長引くとうつ病に進行するおそれもあります。

 入学、入社、異動と、4月は多くの人が新しい環境に飛び込んでいく時期です。そこでは当然新しい環境に適応できない人も出てきます。そのような人たちが五月の連休明け頃よりうつや無気力状態を示すことが多くあり、このような名称で呼ばれるようになりました。

 この五月病の契機の一つとして考えられるのが、新しい環境における「期待」と「現実」とのギャップです。これは、環境そのものが本人の期待していたものから程遠いものであったために起きる戸惑いという面、また、環境の中で自分が果たせると期待していた役割と現実とのひらきに悩まされるという面との二つがあります。
ご出身は
 五月病の主な対処法は以下に示す通りです。いずれも基本的なことですが、意識的に行っていただきたいことです。

@気分転換
 気持ちを切り替え、好きな事に打ち込んだりリラックスできることを探してください(ただし、ギャンブルやお酒等は好ましくありません)。

A休養
 栄養のある食事をし、睡眠時間を十分に取ってください。無理をせず心身の疲れを取るよう心掛けてください。

B悩みを抱え込まない
 不安や心配を一人で悩まず家族や友人に相談してください。誰かに知ってもらうだけで随分と楽になることもあります。

 そして、@〜Bを実行してそれでも効果が得られないならば、心療内科や精神科などの受診を考えてみてください。早期に受診すれば回復もまた早いです。

真野みずほ病院 臨床心理士 梅川 春樹