昨年十月、故郷の佐渡総合病院に勤務されました本間順平先生にインタビュー。思い出や診療に対する信念をお聞きしました。
NSTとは
 非常に感慨深いですね。私自身この病院で生まれて、六歳の時に虫垂炎で手術も受けました。両親ともここに勤めていたので、幼稚園の帰りによく外来で、母親の仕事が終わるのを待っていました。そこで自分が働くことになったのですから。
NSTとは
 両親の影響が大きいですかね。楽しそうに仕事をしている親をみて、物心がついた頃から、職業としては、医師になりたいなあと思っていました。
NSTとは
 医者になりたいと思った時から、脳外科がいいなと思っていました。「脳みそ」にもともと興味があった。人を人たらしめている臓器。せっかく人を診る医師になるなら、人間に独特の脳を診療したいなあと思いました。

 専門分野は、大学では主に脳腫瘍の研究に携わっていました。実際一線の病院では、脳卒中や頭のけがの患者さんが多く、脳腫瘍の方は稀ですが、そういう患者さんの時、自分で勉強してきたことが役立ちます。
NSTとは
 一番思い出に残っているのは、交通事故での頭部外傷で、急性硬膜下血腫になった意識不明の若い女性患者さんを、緊急に自分で手術をしました。その方が、退院の時に歩いて帰られたことです。このことが、医師になってきちんと助けた人かなと思っています。重症な頭部外傷の方の場合は、完全にもとの生活に戻れる人は少ないんです。マヒが残ることが多いのです。
NSTとは
 「必要のないことはしない」。その患者さんにとって一番大事なことは何か。あたりまえのようなことですが、いつも心がけています。

 手術でも、本当に必要なものとそうでないものがあります。患者さんは、病気のことの情報がないので、よくよくインフォメーションしています。よくわからないけど先生におまかせしますというのではなく、説明を聞いた上で、本人がきちんと決断できるよう分かりやすく話をしています。
NSTとは
 今は子どもが小さいので、勉強を教えたり、本を読んで聞かせたり、一緒に散歩に行ったりとか、そんな事を楽しみにしてやっています。休みも子どもと遊んで過しています。ひとりでいる時は、本を読んだりしていることが多いです。
    (取材/加藤)
NSTとは
 見た目は(髪型が)チョットこわいけど、とても気さくで明るい先生です。

 患者さんの中には、診察のあとでスタッフに、お坊さんですか? と聞かれる方も。優しいし、話もよく聞いてくれるので、患者さんからもスタッフからも信頼されています。