ご出身は
 外傷とは転倒や相手との接触などの一回の外力で起こるもので、捻挫・打撲・骨折・脱臼・靭帯損傷などがあります。疲労や集中力の低下、また相手がある競技ではラフプレーが原因になることもあります。コンディションを考えながら練習・競技を行うことやフェアプレーを心がけることなどが予防には必要です。

 障害とは明らかな原因がなく、いつのまにか痛くなってきたというもので、疲労骨折や野球肘などがあります。特に小中学生に多く、成長段階にあわない過剰な運動量が原因と考えられます。予防としては個々の成長段階にあわせた運動量の設定が必要ですが、なかなか難しいかと思います。悪化させないためには、指導者や保護者が子供たちの異常に早く気づいてあげることが必要で、子供たちが何でも指導者や保護者と話せる関係を作ることが必要と考えます。

 外傷や障害を起こさず、楽しくスポーツを行ってほしいと思います。

ご出身は
 競技スポーツとは勝つことを目的としたスポーツで、大衆スポーツとは自分の楽しみや健康のために行うスポーツです。

 ここで問題なのが、楽しむためのスポーツなのに勝敗にこだわりすぎてトラブルをおこしてしまうことです。 

 市民マラソン大会では、頑張りすぎが原因と考えられる突然死が毎年のように伝えられます。楽しみ、健康のためにスポーツをされている方は、その時の自分の体調、能力を良く考えてスポーツをしていただきたいと思います。試合途中で止める、休む勇気も必要なことです。

ご出身は
 日本では学校教育の中でスポーツ(部活動)が行われてきました。体を鍛える、社会性を身につける、たくましい心を育てるなどスポーツを通じた教育的意味は大きいです。一方、教員の方には転勤があり、一貫した指導がなされないこと、学校卒業時に一旦スポーツからはなれてしまうこと、勝敗にこだわりすぎると中学や高校の段階で燃え尽きてしまったり、大きな障害をかかえてしまったりするなどの問題があります。

 最近注目されてきているのが、学校とは別組織で子供から大人になるまで一貫して指導していこうというクラブスポーツです。将来をみすえた一貫した指導法で指導していく点では良いと思いますが、指導者・練習場所の確保や運営費の問題などがあります。学校施設の開放や行政からの補助などで、気楽に誰もが参加できるクラブができていくとよいと思います。

ご出身は
 2009年に新潟国体(トキめき新潟国体)が開かれます。私は整形外科医としてスポーツ外傷、障害をもった患者さんと接することも多く、また、ここ数年、国体に新潟県のチームドクターとして帯同しており、様々な面でスポーツと関わっています。

 各地で様々な競技が行われます。ボランティアの募集もあるようですので多くの方のご協力、そして地元選手への応援をお願いします。