今、地域医療は、大変な状況です。新潟県でも一昨年は水原郷病院が話題になり、この春は糸魚川地域の姫川病院が経営不振と医師不足のため、六月末で閉院に追い込まれました。病床数百十四床、一日の外来患者数約二百人の病院が突然なくなるというのは大変なことです。特に姫川病院が循環器を中心とした病院であったため、地域の循環器系の患者さんたちへの影響が懸念されました。
それでも何とか対応せざるを得ず、まず入院患者さんの当院への転院を行い六月中に終了しました。外来患者さんは、地域の診療所の先生方や上越総合病院はじめ上越地域の循環器の先生方のお世話になり、八月いっぱいでほぼ通院先が決まった状況です。幸い、富山大学の循環器内科から毎週水曜日と営業土曜日に丸一日外来に来てもらえることになり、何とか一息つけました。
これまでもいっぱいであった外来患者さんが、姫川病院の閉院によりさらに増加したため、外来で診察を待つ時間は増え、朝来院した患者さんが午後の三時過ぎに診察ということもありました。さらに、一時救急・二次救急ともに当院に集中し、救急診察での負担増が診療スタッフの疲労を招いています。診療所の先生方に一時救急を手伝っていただき、さらに大学からも支援してもらっています。
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