日本人の死因の第1位は癌です。国内の肺癌死亡数は1998年に5万1千人となり癌死原因の第1位となりました。そして、現在なお、肺癌は増加を続けています。さあ、あなたは肺癌から逃げ切れますか?
 これから、この「肺癌のお話」のさわりとして、喫煙と肺癌検診の話をいたしましょう。

NSTとは
 〈喫煙〉 全肺癌の80〜90%は喫煙が直接の原因といわれています。肺癌で死亡した米国人男性の90.3%、女性の78.5%は喫煙が密接に関係していました。なお肺癌の罹患リスクは、一日喫煙本数、喫煙期間、喫煙指数が大きいほど増加し、喫煙開始年齢が低いほど危険です。でも大丈夫です。禁煙をすればいいんですから!禁煙10年後には肺癌の発症リスクを30〜50%も低下させることができます。よかったですね!さあ皆さん、今すぐやめましょう。
NSTとは
 〈検診〉 肺癌はもっとも死亡率の高い癌ですが、早期で手術・完全切除できた場合は七割完治します。まずは早期発見であります。肺癌検診は、実は色々の問題を抱えた検診であり、今でも色々の議論がされています。要は年に一回胸部レントゲン検査を行っても、実は肺癌死亡率を低下させることは出来ないと言う報告が多いのが現状なのです。そこで、肺癌検診はそれを補う目的で、喀痰細胞検査を併用する形で現在も遂行されています。胸部レントゲンだけ行って喀痰検査を忘れていませんか?検診の時には確認してくださいね!最近では、CTによる検診も一部で検討されており新潟市の肺がん検診において、CT肺がん検診導入後、早期肺癌割合が五四%から七八%へ増加し、発見肺癌の5年生存率が33
%から64%へと大きく向上しています。心配な人は、検診だけではなく、各病院で行われている、人間ドックなどで胸部CTを受けてみてはいかがですか?

NSTとは
 検診に出向くのが面倒な皆さん。喫煙を問い詰められるのがいやで病院に来にくくなった皆さん。まず、絶対に肺がんには罹らないんだ!という決意と努力をしてください。医者から逃げられても、病気からは絶対に逃げられないのですから。
進行した肺癌 進行癌のCT写真 早期の肺癌