今回は長岡中央綜合病院の八幡和明副院長にお話を伺いました。 |
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新潟市の高台、海に程近いところで育ちました。拉致事件のあった松林は、毎日真っ暗になるまで遊んでいたところです。 |
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子供のころから細かいものをいじったり直したりすることが好きで、将来はエンジニアか車の設計士になることが夢でしたが、気づいたら人間を直す仕事についていました。ただ、人間は機械のようには簡単には直せません。
その中でも糖尿病は薬や科学技術ではまったく良くすることはできません。その人の気持ちの持ちようが大切で、相手の心にいかに語りかけるかが治療の中心になります。でも、これがまた難しく一朝一夕にできるわけではありません。医師になって三十年以上になりますが、今でも毎日が修行の積み重ねです。 |
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みんなそれぞれの人生を生きてきたことで今の自分があります。その生き方を一八〇度変えることはできません。その人の考えを尊重しつつ何が変えられるのか、どこを直せばいいのか、私たち医療スタッフは一緒に考え寄り添いながら治療の組み立てをしていきたいと思います。どんな患者さんでも自分の母親、父親だと思って分かりやすく丁寧に説明していくことを心掛けています。どんな人でもきちんとお話しして待っていれば、いつか変わってくれると信じながら。 |
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糖尿病をはじめとする生活習慣病は薬で治るわけではありません。ただ病院に来ていればいいとか、薬を飲んでいればいいというわけではなく、治療の主役はあなた自身です。三年後、五年後、十年後の自分を想像してください。そのとき元気で健康でいられるために今なにをしていけばいいのか、よ〜く考えましょう。私たちはそのためのお手伝いをしようといつもあなたを待っています。 |
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(取材/山岡) |
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