山あり谷ありの人生を転びながらも急がずに歩んでまいりました。40歳を過ぎたころ原因不明の難聴になり、数年のときを経て治療の甲斐なく全く音のない世界へ突入。もはや絶望です。

 7年前には突然目の前が真っ白になり血の気が引いていき、吐き気も伴う眩暈(げんうん)症という病気になりました。3日〜5日位の間隔で二時間かかる点滴に通院します。この病気と向き合いながら2年ほど過ぎたとき再び病魔に侵されてしまいました。一つは変形性関節リウマチ、もう一つは難病の線維筋痛症です。同じころにやってきました。原因は不明、特効薬はなし、治療法はその都度痛みを和らげるだけ。気が遠くなるほど強烈な痛みが襲ってきます。

 果てしない病魔との葛藤にくたびれて投げやりなったころ、脊髄の骨が潰れてしまいました。辛くて身体を動かさないでいると筋肉も、関節と脊髄の骨までもが固まって動かなくなり、私の場合寝たきりになるのだそうです。聴覚障害、脊髄圧迫骨折、そして極めて完治の見込が薄い病気が三つ…。間断なく襲ってくる激痛に耐えかねて、私の人生これで終わりにしよう…と死を見つめながら「絶望の闇から抜け出す光は必ずある」と信じて考えを改め、萎えてしまいそうな「弱い心」に負けないで、とにかくできることから始めようと胆を決め、どんなに辛くても「毎朝必ず起きる」「少しでも動く」「自身に限界の線を引かない」―これが全力で挑む私の挑戦です。激闘の連続でした。

 夫に支えられ、子どもたちに励まされ、友には生き抜いていく勇気をもらいました。とりわけ主治医には心から感謝しています。今後も私の難病たちと上手に付き合っていくには「負けたらいかん!」です。出身地高知県のこの言葉が大好きです。現在随分元気になりましたが、適度の運動と薬は欠かせません。

 これからも油断せず決めた日課を怠らず、明るく朗らかに、そして「負けたらいかん!」です。ねっ!