今年の4月26日、スーパーに買い物に行き、帰りに駐車場から車を出そうとしたら、前方からバックしてきそうな車を見つけました。とっさにブレーキを踏んだつもりがアクセルで車は暴走、車ごと田んぼに転落しました。
ペダルを踏んだ後の記憶は全くありませんでした。病院に搬送された後で意識が戻り、自分が事故を起こしたことを知らされました。他人をひいたり、他の車にぶつからなくて本当に良かったと思っています。
しかしながら自分は全身を打撲し、腰椎破裂骨折という診断が下され、医師と相談した結果、手術をしないで厚いコルセットを巻いて治すことになりました。このときの痛みというのは足の爪先から頭のてっぺんまでびりびりと強く、看護師さんが自分の体の位置を変えてくれるたびにその痛みは強まるのでした。今までに感じたことのなかった痛みでした。
入院して一週間たったころからベッドを15度に起こして食事を始めました。やがて30度まで起こすと強いめまいの症状が出てとても辛く、目の前にあるものや看護師さんの体などに何でもしがみついてしまいました。
三週間後、リハビリが始まりました。本当にリハビリなんてできるのか? といった感じでした。ベッド端で座る練習や平行棒内を歩く練習から始まりましたが、とても怖くて簡単には歩けませんでした。記憶力も低下しており、ぼんやりとしていました。歩きが安定してくるとリハビリの先生から「両手を離して」と言われましたが、腰は痛むしとても怖かったです。長い間、厚いコルセットを巻いていたのでひどいかゆみにも襲われて辛い思いをしました。
2カ月半が経つと今度はリハビリ目的で次の病院へ転院となりました。歩く練習やストレッチ、腕の運動なども行われましたが、腰の痛みはなかなか消えませんでした。 その後、夜間寝ている時だけコルセットを外せるようになり、記憶力も回復してきました。また、入院中に四季の歌やリハビリの歌を作って土曜日にみんなの前で披露したこともありました。自分の歌を聞いていつもは凛としていた師長が涙をこぼしてくれました。
3カ月が経過し、「はねうまの里」に入所することになりました。排尿障害と腰痛は残っていますが、それを克服して皆さんと仲良くリハビリを頑張ろうと思っています。「治すより慣れろ!」とはあまりいい言葉ではありませんが、できることから実行し、春にはこの施設を出て行こうと考えています。
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