がんは日本人の死亡原因の一位を占める病気ですが、早期に発見すれば治る可能性が高くなります。地域がん診療連携拠点病院に国から指定されている、長岡中央綜合病院の検診や緩和ケアなどの活動を紹介します。

 長岡中央綜合病院の中央健診センターでは、人間ドックや各種健診などで胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮がん、前立腺がんの六つのがん検診を行っています。

 胃がん検診では、バリウムを飲んで体位を変えながら撮影する「胃エックス線検査」や、内視鏡で直接胃粘膜を観察する「胃内視鏡検査」を行います。内視鏡検査で疑わしい所があれば生検(組織検査)を行うことがあります。

 大腸がん検診では、大腸がんの症状の一つである出血の有無を検査する「便潜血検査」を行います。便潜血が陽性だった方は、その後医療機関を受診して大腸内視鏡検査などの精密検査を受けていただくことになります。

 肺がん検診では、「胸部エックス線検査」や痰(たん)を三日間連続採取して細胞に異常が無いか調べる「喀痰(かくたん)細胞診検査」を行います。

 乳がん検診では、「視触診」や乳房専用のエックス線検査である「マンモグラフィー検査」を行っています。マンモグラフィーでは、乳房の内部が映し出されるため、視触診だけでは見逃されがちな病変の早期発見に役立ちます。

 子宮がん検診では、「内診」や子宮の入り口付近の細胞に異常がないか調べる「子宮頚部細胞診検査」、「経膣エコー検査」を行います。

 前立腺がん検診では、「PSA」という前立腺の病気に特異的に反応する腫瘍マーカーをチェックします。これは血液検査で簡単に検査することができます。

 発症の初期は自覚症状が出にくいがんもありますので、定期的に検診を受けることをお勧めします。

 (保健師・本間貴子)