ご出身は

 平成17年9月、佐渡総合病院で胃の全摘手術を受けてから丸4年が経ちました。

 病院とは縁が遠かった自分にがんが巣くうとは露にも思わずにいただけに、平静を装ひながらも、胸のうちはおだやかではありませんでした。しかし現実はかくせません。

 いよいよ手術、妻や娘らに見送られて手術室へ。手術台のなまぬるいビニールの足への感触、部屋に流れるゆるやかな曲。膝をかかえ、耳もとに名前を聞かれ、答えたまでは覚えていました。



ご出身は

 大好物だったトンカツ、ラーメン、酒も縁遠くなり、もっぱらやわらかめのご飯とパン、そば、納豆、バナナを時間をかけて噛むように心掛けています。



ご出身は

 手術後は月一回だった診察も、今は3カ月に1回となり、主治医の指示を仰いでいます。あとは、自分自身を戒めながらの体調管理しかありません。

 やはり噛むことを意識して、時間をかける食事と、体を動かすこと、ウオーキング、畑仕事などをしていますが、残念ながら足の萎えが先にすすみ、歯がゆい毎日です。



ご出身は

 うれしいことに毎回の食事がおいしく、特に味噌汁がおいしい。量は少なくとも、四十分から一時間程かけて味わいながら、楽しみながら食事ができることに感謝しつつ、「噛むこと」を生活の一部としています。

 この二月、妻が軽い脳梗塞を患い慌てました。幸い早期発見のために大事にならず、やや平常に戻りましたが、不安はぬぐいきれず注意深い生活が必要と思っています。

 そのためもあり、長年続けて来た米作りをやめ、ワカメ刈りやサザエとりの小舟も手放しました。

 今後は一病息災をモットーに二人して一日も長く生き抜きたいと思うこのごろです。



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