瀬波病院では入院や外来患者さん、地域の皆さんに向けて、車いすで利用できる源泉掛け流しの足湯「しおさい」をこのほど新設しました。また、リハビリ訓練なども行える「うさぎ庭園」も整備しました。是非、ご利用ください。
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「温泉はいつになったら入れる?」「この病院は温泉があるんだったよね?」と、患者さんやご家族、地域の方々の声が頻繁に寄せられていました。そうです、瀬波病院には温泉があるのです。瀬波温泉の噴湯(元湯)から源泉が引いてあります。これは旧県立病院時代からあるものです。県厚生連が病院の移譲を受けたのが2006年11月で、もうすぐ3年がたとうとしています。新病院として療養環境の整備をして行く中で、当初からこの温泉利用は最大の課題でもあり、「一日でも早く皆さんに温泉を還元したい」という思いで構想を練って来ました。まずは、そのひとつが7月28日、庭園内にオープンした「足湯」です。
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最大の特徴は、車いすを降りずに簡単に足浴できる点です。これは当院のリハビリテーション科スタッフを中心に施工業者と協議を重ねて設計したオリジナルの構造です。おそらく国内でもこのような足湯はないのではないかと思われます。車いす用が四席、一般用が4席設けられており、車いす用の1席は小型車(子供用など)用に設計されています。
源泉掛け流しで、季節・気温により温度調整をしています。泉質はナトリウム塩化物泉で一般的な効能は、神経痛・筋肉痛・関節痛・疲労回復などです。患者さんやご家族、地域住民へ広く開放して、毎日にぎわっています。
当地へお越しの際は、是非お立ち寄りください。
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当院の患者さんは、高齢者や急性期病院で治療後の方が多くを占め、リハビリテーションのための療養環境整備は欠かせません。改修された庭園は、リハビリ室から直接出入りでき、歩行訓練なども実施しています。また、少しでも皆さんに喜んでもらえればという思いから、芝も張りめぐらせ、花壇には季節ごとの花を植えました。癒しの空間のひとつです。そして記念植樹された紅白二本の梅の実が実ることが今から楽しみです。
ちなみに名称の由来は、夜遅くになるとよく野ウサギが数匹遊びに来て飛び跳ね回っていることによります。
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今後は「院内」の温泉施設を患者さんや地域の医療に合う形で、どのように活用していくかが大きな課題です。
昨年九月には労働組合の提案により病院職員が、自治体・観光協会・病院が連携し温泉を利用して、充実したリハビリ医療を提供している九州大分県の「湯布院厚生年金病院」を視察し、回復期リハビリ病棟や予防、退院後のフォロー体制などを学んできました。
当院は、同じ厚生連の村上総合病院との連携ネットワークを中心に、急性期病院の後方支援病院として、在宅復帰を目指す方などを中心に、地域医療を結ぶための機能強化を行っています。他の医療機関との連携の中で、温泉利用やリハビリテーションの充実を軸にした独自の医療体制を構築して、地域の活性化に貢献できればと思います。
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瀬波病院 事務主任 林 順一
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