「悪すぎる」と言われ
 昔、日本一小さい村、上路で吟行俳句の時に作ったものです。斉藤美規先生にご指導いただいてから三十年になります。農業をしながらJA女性部の役員をしたりして農家のお母様方のたくましさ、助け合いの精神・力強さ、また句友の方より心豊かさ、優しさ、思いやりなどをもらい俳句人生を歩んで参りました。

 ところが、突然JAの総合健診で、平成15年の春に乳がんを見つけてもらい、ショックを受けました。手術前日に外科の先生の優しい励ましのお言葉で気持ちが楽になり、看護師さんの看病で順調に退院した後は、放射線治療を五週間行いました。その間に友達から「相田みつお」「星野富弘」の詩集を頂き、読んだり絵を見たり、毎日癒されておりました。

 平成19年の秋に今度は、心臓病を患い心配を致しました。主治医、担当医、看護師とチームワークがとれていて医学的知識が豊かでいられ、安心して大動脈を人工の物に取り換えました。とりわけ、患者仲間の親切が身にしみありがたく感じました。

 ここ数年足腰が悪いもので、車椅子でもいいと思い、家での生活を望み主人と二人三脚で過ごしております。幸いにも目と口、耳と鼻があります。うれしいことに近くの皆様が訪れ、新鮮な野菜や魚を持って明るいお話をされて行かれます。

 ケアマネージャーさんに五臓六腑(ぷ)の意味をお尋ねしたところ、すぐに印刷物を届けてくださいました。二カ月かかってやっとできた句、
「悪すぎる」と言われ
 これからも子供たちや孫、まわりの人たち、病院の皆様、主人に感謝しながら、なるべく迷惑をかけないよう心豊かに生きていこうと思います。