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平成元年12月16日午後2時過ぎ、大字の公民館で一年間の決算を終えた直後のこと、突然十畳の部屋が一面炎に包まれたのです。居合わせた私達四人は、わけがわからずうろたえるばかり。髪や眉毛が「ジュッ」と燃えたあの音は今も脳裏を離れません。原因は劣化したストーブのガス漏れによるものでした。幸い近所の方によって元栓が締められ脱出できました。顔面や手の露出部分は見る見る水ぶくれが大きくなってゴムまりのようにダラーンとぶら下がり、原爆絵図さながらでした。
救急車も当日は土曜日とあって4人を受け入れる所が無く、苦痛に堪え乍ら、たらい廻しの末、頸南病院に入りました。 |
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一人の当直医によって順番に治療を受けました。
年末年始の無い入院によって一応の治療は終えたものの様々な後遺症に悩まされました。先ず平成二年右手甲の部分のケロイド除去と皮膚移植、翌三年は心因性ストレスによる胃潰瘍の八十パーセント摘出手術、皮膚拘縮による睡眠時まぶたの閉じないドライアイ、角膜の変形、視力障害、手指の屈曲障害、時折走る特有の激痛、また涙のう閉塞による涙目は平成十六年手術したものの再度詰まってしまい、医師の指示によって今は月一回管通しの処置を受けています。 |
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リハビリは、人を頼るのではなく、自ら見出そうと好きで覚えたハーモニカと、マジック等の遊びやゲームを考えて高齢者の施設を訪問し、利用者と共に自分も楽しんでいるうちに新しい生きがいを感じるようになりました。まだ数年しかたちませんが、定期不定期合わせると市内七か所、市外四か所位まわっています。
時には賛同される方の歌や踊り、孫達の協力によって一層盛り上がることもあります。他の地域から敬老会や元気茶屋にとお声がかかることもあります。何より待っていて下さる方々の笑顔を支えに頑張っています。 |
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