池田 まき子/作

 もしこの日の朝、救助犬チームが出動していなかったら、またもっと時間がかかっていたら、おばあさんの命は助からなかったかもしれません。

 「さすが災害救助犬だ」「たいしたもんだなあ、トマト、お疲れさん」 ―本文より― 人のために働く犬はたくさんいます。盲導犬、介助犬、セラピー犬、警察犬等々。そんな働く犬の中でもとりわけ、生命の最前線で活動するのが災害救助犬と言えるのでしょう。

 主人公トマトは、「災害救助犬十日町」チームでエース犬として活躍していました。そんな時、中越地震がおきたのです。ペットがいるために避難所へ入れない人のために、ボランティアの協力のもと、「被災動物保護センター」を立ち上げ、多くのペットを預かりました。しかし、その事が訓練を日課としていたトマトにとって、大きなストレスになっていたのです。

 一般の家庭犬だって、セラピー犬だったり介助犬だったりすると思います。きっと…
 刈羽支部 柳 春美